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充活動とダイエットと言いたいこと…

「お前」は不適切=ハイコンテクスト文化の崩壊

笑っちゃうわ、このニュース。

headlines.yahoo.co.jp


「歌詞に『お前が打たねば誰が打つ!』というフレーズがあり、『お前』という人に対して尊敬の念のない言葉を子供たちが公式の応援歌として使うのは教育上いかがなものか、できればそこだけを変えてもらうことはできないだろうか、というお願いが与田監督からありました。球団としても、その考え方に同意し、公式応援団と協議しました。なんとか変えてもらえないか?とお願いしたところ『急に変えるのは難しいので、サウスポーは当面、自粛します』ということになりました」


本当にバカじゃないの?そんなこと言うなら、不倫中絶問題起こした監督の方がよっぽど不適切だって。

選手からもこの応援歌に不満の声が出てたって記事も目にしたけど、それなら、監督ではなく、中日ドラゴンズ選手会として申し入れれば良かったんだよ。監督なんてマネージング側が出てくるから、余計ややこしくなる。

ということで、昨日はTwitterで #不適切な応援歌のフレーズ の大喜利祭りでした(笑)野球知ってる人なら笑えると思うので、検索してみてください。

それにしても、最近は言葉狩りが増えてきましたね~。

ハイコンテクスト(High context)文化とローコンテクスト(Low context)文化というものがあります。「コンテクスト」とはコミュニケーションの基盤である「言語、共通知識、体験、価値観、ロジック、嗜好性」のことで、ハイコンテクストの文化は、コンテクストの共有性が高い文化のこと。日本はこのハイコンテクスト文化なわけです。簡単に言うと「アレ」で通じる文化。日本人特有の「空気を読む」とか「気を使う」なんていうのは、まさにハイコンテクストの代表格だと私は思っています。そういった文化の中で「行間を読む」ことも鍛えられてきました。が、今は「額面どおり」になってきましたね。国語力がかなり低くなってきたと思います。

応援歌のなかにある「お前」は決して、選手を卑下しているわけでもなく、むしろファンとしても、選手と「仲間意識」を持って、その結果、「お前」という親しみのある言葉が選択されて、使用されてきたんでしょうね。「お前」という単語を「額面どおり」受け取ると「人に対して尊敬のない」言葉になりますが、「行間を読む」とそれは「親しみ」に変わるわけです。

グローバル化してくると、世の中はローコンテクストになります。グローバル社会では、みんなが経験や知識、価値観、倫理観などが異なりますから、「言葉」を直接的に捉えるしか意思疎通の方法がないわけです。欧米文化が「はっきりモノを言う」のはこの影響ですね。ただ、欧米でも知人、友人、家族間ではハイコンテクスト文化が構築されているケースも当然あります。


ということで、残念ながら、中日ドラゴンズの球団面々からはハイコンテクスト文化が消滅したということです。